「詩の暗唱」とソファー

古保利小学校では、どの学年も毎月1編の「詩の暗唱」に取り組んでいます。4段階あります。まず、お家の人に聞いてもらい、サインをもらいます。絵の得意な保護者の方は、人気キャラクターの絵を描いてくださるところもあります。スタンプやシールもあります。第2段階は、学級の友だちに聞いてもらい、サインをもらいます。そして、第3段階は担任の先生に聞いてもらいます。最後に、校長先生のところに行き、最後まできちんと言えたら、いつもの銀色の王冠の合格シールをもらうという仕組みになっています。

1月は、1・2年は「犬棒かるた」、3年生以上は「百人一首」に取り組んでいたせいか、いつもの「詩の暗唱」のペースが遅くなった人もいたようでした。

この日は、3年生の子が5人一緒に校長室を訪れ、「詩の暗唱」を聞いてもらいに来ました。そんなに広くない校長室ですので、一度にたくさんの子は入れませんが、間隔を取って並んでもらい、一人ずつ「詩の暗唱」をしてもらいました。コロナを気にしてくれているのか、みんなあまり大きな声は出しません。ちょうど聞こえるぐらいの声で覚えた詩を読んでくれます。

また、ある時は、入り口の大きなテーブルを囲むように座ってもらい、「詩の暗唱」を聞くこともあります。椅子は、間隔をとるのにちょうどいいです。また、感染予防にアクリル板を挟んで、読んでもらっています。コロナ禍の中、最近は、この形で聞くことが多くなりました。

このように、毎月全校児童が校長室を訪れ、「詩の暗唱」に取り組んでいるのが、古保利小学校の伝統になってきました。何年前から続いているのかわかりませんが…。校長にとっても、毎月必ず80名の全校児童と顔を合わせ、詩を聞き、少しおしゃべりをするのが、楽しみの一つになっています。

ところで、この80名の全校児童、大概行儀がいいのですが、いつもとは限りません。ごくたまに、奥にあるお客さん用のソファーに、「あー、気持ちいい。」と言って深々と座ったり、長いソファーに寝そべって「眠たいなあ。」と言いながら、今にも寝てしまうのではないかという子がいたり、ソファーからソファーへぴょんと飛び移ったりする強者もいたりします。

ソファーは、本来、お客さんの座る場所なのですが、そんなことはお構いなし、お客さんがいないときは「子どもたちにとっては、ちょっとくつろげる魅力的な場所」なのかもしれません。でも、そんなソファーで遊んでくれる子たちも、また、翌月には、校長室に顔を見せて、「詩の暗唱」にがんばって取り組んでくれます。